わたしのおうち

私が一番欲しいもの。それは「家」だったのだと思う。最近分かった。でも家ってなんだろう、ってとこだけど。

 

帰る所、行ってきますするところ、いただきます、ごちそうさま、おはよう、おやすみを言うところ。基本の場所。安心する場所。

 

家がわからないから家を求めても迷走する。

「自分が自分の家になればいいじゃないか」なんて言うのもいいけれど、なんだかそういうところへたどり着くのは別バージョンでもいいんじゃないかと思う。2バージョンあったらいいよね。せっかく自分以外の人がいるんだし。

自分以外の人間と関わった時、その間に生まれる何か。不思議とか感謝とか。ここにいていいんだという安心感とか。屋根や壁がなくても。

一人の人でも仲間でも。

 

結婚して、夫と家が作りたかった。夢は人一倍大きかったのではないかと思う。お互いの家になりたかった。しかしうまくいかなかった。なんでかなーと思う。

何かを育てることができなかったのだ、多分。それは一緒に育てなきゃならないものだったと思う。そんなに難しい話じゃなかったんだと思うんだけど、それが相性というものだったのかもしれない。夫が好きだったから20年頑張った。原因があったから離婚したんだけれど、どちらかが悪かったから離婚した、のでは多分ないんだな。「良い・悪い」という言葉ではないのだ。でもどの言葉なのかはまだわからない。でも家は出来なかった。実の家に20年いて、次の家も20年いた。家が2個。でも家と思えなかった。

今月で離婚して1年が経つ。

 

だいぶ理想も語ったかもしれないけれど、わたしのおうちは私の中にある。本当はね。私の私が住むところ。

その私が私に帰っている間、いても安全なところ。それが「家」かもしれない。

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