毎年夏になると、サニーデイ・サービスの「愛と笑いの夜」を一度は聴く。
20代の後半に人生ベスト5いや、ベスト3くらいには入るんじゃないかという悲しい出来事があった。とても大切な人を失った。
その時、私が思いついたのは天気のせいにすることだった。
「太陽が眩しかったから」が殺人の理由になるんだから、全然ありだろう。
※異邦人読んでません(^^;;
記憶の中はいつも夏だ。
日差しが真っ白でよく見えない。何も考えられないくらい暑い。
「あーこんな天気だもの、とち狂うよね。」天気には勝てないもん。仕方ないよね。
と自分を納得させるように何度も聞いた。
しかし思い出してみると、その出来事が起きたのは本当に夏だったのだろうか。
きっと自分の思うように記憶は成型されている。
自分が本当に思い出したくないものはきっと封印されていて、
思い出しても死なない程度の悲しみだけで形を整え私は毎年この曲を聴いている。
そうしてなんとなく毎年思い出すたび、また薄らいでいく。
薄くて思い出してちょっと口角が上がるくらいの悲しさになっていく。
「サマー・ソルジャー」というタイトルだけに、曲と記憶が混ざって夏の出来事になったのかな。
今年はもう秋に入ろうかという時期になってしまった。
(まだ8月下旬に入ったところだけど、もう秋の空に変わってきている。)
傷が癒えてきなということかな。
毎年掘り起こしてはまた埋める。
すごく悲しかったけど、大事なものだから手放せない。
また来年聞くのかな。どうだろ。
と、
長生きエピソード!!
そういうの抜きにしていいアルバムです。本当に本当に。