大人になんかなってなかった

大人になるって別に急なるわけじゃない。

大人なんてものがあるわけじゃない。

 

多分子どもがちょっとずつ服を着て、

我慢したり痛くないと思ってみたり

はしゃぎ過ぎて転んだりしないようにしたり

代謝が落ちて寒いけどそしたら服をまた着たり(切実)。

これはすごい熱いからねってわかるからゾクゾクするけど触らないようにしたり。

 

それくらいの差しかない。

だから何かで少し薄着になったらやっぱり寒い。

痛いし熱い。

時間がたって経験したことで着ているものが増えていく。

こどものわたしが保護されていく。

 

機会があって、高校生くらいから好きだった銀色夏生さんの詩に触れる機会がありまた読みたくなって買い直した。

 

写真詩集「これもすべて同じ一日」

 

すごく影響受けたのだと思う。

リズム、言葉が辿る道筋が脳に刻まれている感じがする。

 

脳が同期させられている感じがして、読んでいると涙がボロボロ出てくる。声をあげて泣いている。

どうしよう。同期って当時に戻っちゃうじゃないか。時間と気持ちがぐちゃぐちゃになっている。

 

読んでいた頃の弱くて強い私に今の強くて弱い私が接触していてその反応で泣いている感じ。

 

そして泣いているとニコちゃんがやってくる。

ニコちゃんは他の猫が困っているとやってくる。トイレに閉じ込められたとか高いところから降りられないとき何だかやってくる。わたしも今彼女からしたらそんななのでしょうか。

 

岡山の友達に会って、山にいて、馬に触れて、私の頭の蓋が開きっぱなし。

東京に戻ってきたらきっと少しずつ閉じるとは思っているけれど。

 

 

大人のわたしなんていうものはどこにもいなくてただの過去が現在とぶつかり混ざろうとしている。

 

どうなるのかはわからない。

 

言葉と写真と。

わたしの土台はもう出来上がっていたんだな。

 

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